俺のSPはくの一女子高校生

「どうせ学園生活を送るなら、充実した生活にしようと思いまして。

本を読んで知ったのですが、学園生活を充実させるには、部活というものをして、勉強そして恋をすればよいと書いてありました。

なので恋については風魔さんに協力をと」

「ダメだ!恋人をつくるなら楓以外の女にしろ!」

「いやですよ。風魔さんほど魅力的な女性がいないので。それに、忍びの血を引いているという二人だけの共通点がありますしね」


笑顔でいけしゃあしゃあと何を言ってるんだだこいつ。

確かに猿飛はメッチャイケメンで、楓と同じぐらい強くて、大人っぽい雰囲気だ。

俺なんかよりも楓と釣り合っている気がする。

でもな。だからと言って、猿飛に負けるつもりなんて毛頭ない。


「やってみろよ。楓は渡さねえから」

「それでは、遠慮なくいかせてもらいます」


ニッコリという表現が正しい笑顔で、猿飛が食器を直しに行く。

ここでおかしなことに気付く。

一足先に片付け終えた楓がなぜか顔を赤くして俯いているんだ。
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