すでに恋は始まっていた
「…どうしたの?日菜。珍しく静かだけど…」


葉月は心配しているけど、泉には理由がわかっているみたい。


「日菜…引っかかってるのは私が英語話したからでしょ?」


葉月は何のことだか分かっていない様子。


だけど私達の空気を読んで何も言わないでいてくれてる。


「別に怒ったりはしてないんだけど、なんで言ってくれなかったの?」


「クスッ…別に隠してたわけじゃないよ?この夏休みで家庭教師を雇って特訓しただけ!」


《全員英語が話せないと困るしね!》


「なーんだ!スッキリした〜。泉、私より英語できないはずなのにいきなり話しだすんだもん!」


私の表情戻ったのに気づいた葉月がホッとした顔をした。

< 133 / 363 >

この作品をシェア

pagetop