強引上司の恋の手ほどき
いつもひとりだと吟味して買うパンも、職場のみんなの分も合わせて買うとなると、たくさん選べて楽しい。

私は普段買わないようなパンもたくさん選ぶ。

ドリンクも何種類か選んで会計をすませ、外に出たときに少し後悔した。

買いすぎたかな……。

気が付けば両手にパンの袋を抱えて歩くことになっていた。

余ったら、持って帰ってもらって明日の朝ご飯にしてもらえばいいか。

時計をみると会社を出てから三十分近く立っていいる。早く戻らないと。

私は両手に紙袋をかかえて、会社へと急いだ。その途中ふと、ランチに時々つかうカフェへと視線を向けた。そして足を止める。

というか……足が止まってしまった。

「課長?」

ガラス張りのカフェなのなかには、先ほど別れた課長がいた。

そしてその隣には、ショートカットの綺麗な女性がいる。

お互い笑顔で楽しそうに話していて、店内が騒がしいのか時々肩を寄せて話をする姿から親密な関係がうかがえた。
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