強引上司の恋の手ほどき

「……わら、菅原っ!」

「へ?」

「へ? じゃねーよ。もうすぐ着くから支度しろ」

「ウソっ! 私もしかして……」

「あぁ、爆睡してたぞ。起こしてくれって頼んでたのに、なんでお前まで寝てるんだよ」

「すみません」

なんて失態……。間抜けな自分にがっくりと肩を落とした。

「ほら、ぼーっとしてないで、支度しろよ」

間もなく駅に到着すると、車内アナウンスが流れた。

私は身支度を整えると、課長の後に続いて特急を降りたのだった。
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