強引上司の恋の手ほどき
「しかし、課長いいんですか?」

「なにがだ?」

お互いブラックのコーヒーを飲みながら、窓の外を眺めながら話をする。

「千波のことですよ。あのまま中村と付き合っててもいいんですかね?」

どういう意味だ? しかしコイツ相手に下手なことを口にするべきではない。

「プライベートなことだ。本人たちの好きにすればいいことだろう」

「ふーん。そうなんだ。まぁ他人が口出すことじゃないんですけどね。課長なら千波が傷つくのみてられないと思ったのにな」

図星だ。この洞察力並じゃない。

菅原への気持ちは隠しているつもりだったのに、こんなに簡単にバレるだなんて俺も間抜けだ。

「それに私、中村くんあまり好きじゃないんですよね。裏表ありすぎて」
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