強引上司の恋の手ほどき
ちゃんと話せばキチンと話をしてくれる。郡司さんは私を裏切ったりしない。

またひとつ本当の恋愛に必要なことを、郡司さんから教えてもらった。

そんな風に思っていた私に、彼が驚くようなことを口にした。

「いや〜しかしつまらない勘違いするくらい、俺の愛情を疑ってたなんて俺、ちょっとショック」

「疑ってたっていうか。ちょっと色々考えちゃって」

「いや、まだお前は俺の気持ちを分かってないみたいだな。だったら今日は一晩中その体に教えこんでやる」

不敵な笑みを浮かべた郡司さんの言葉にドキッと胸がなる。

「ひ、一晩中って……」

思わず想像してしまい、顔が熱くなる。するとそんな私をからかうためか郡司さんが足を止めた。

せっかくさっきまで、郡司さんと付き合えてよかったって改めて実感してたのに。結局こうやって最後は強引に物事を運ばれてしまう。

そして彼が耳元でささやいた。

「お前の体にチョコ塗って食べていいんだろ? バレンタインにできなかったんだから、いいよな?」

「な! その話蒸し返すんですか!?」

美月さんがふざけていっていたことだ。それを実践しようとしてるなんて……。

「ここのとこの激務を、これを楽しみに乗り越えたんだ。それくらいのご褒美いいだろ?」

ふたたび私の手を引いて自分に引き寄せた。
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