強引上司の恋の手ほどき
でも中村くんの他の女性との噂を聞いたときの痛みとは全然種類が違う。

ギュッと押しつぶされそうな胸の痛みの理由に気が付かないフリをする。

あと少しで溢れ出しそうな思いに必死で蓋をする。

ずっと恋愛できなかった私を見つけてくれたのは、中村くんだ。恋するドキドキやワクワクを教えてくれた彼を裏切ることなんて出来ない。

これからお互いを理解していけば、もっと気持ちが深まるはずだ。

ちょっと上手くいってないから、こんなふうな不安定な気持ちになるんだ。

私が向き合うのは、中村くんなんだから!

自分の心に必死で言い聞かせながら、人気のないロッカーで涙を引っ込めてから家路についた。
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