強引上司の恋の手ほどき
私はロッカーからバッグをとると、重い体を引きずって会社を後にした。
マンションに帰る前に病院へ行って、薬をもらってきた。
ここ最近きちんと眠れなかったのが原因だろう。だから土日はたっぷり睡眠をとってゆっくりすごすことに決めていた。
シャワーを浴びて、軽く食事をとった後薬を飲んでベッドに入った。
時間はまだ二十時だったけれど、とにかく体を休めたかった。
うとうとし始めた頃、枕元においてあったスマホが鳴り始める。
ディスプレイを確認して応答する。
「もしもし……中村くん?」
『あれ、もしかして寝てた?』
「うん、体調が悪くて……」
一昨日会った時によりもひどくなってしまったことを話す。
『そっか……でも日曜のフットサルには来られるよね?』
「あっ……」
『もしかして、忘れてた? ひどいなぁ』
一週間前に週末に開催される社内フットサル大会に来てほしいと言われていたのを思い出した。
「ごめんなさい。私、体調が悪くて」
『え? まさか来れないなんて言わないよね? 熱ないなら、明日一日寝ていれば日曜は来れるよね?』
行きたいのはやまやまだが、この調子だと日曜も寝ていたほうがいいだろう。