動き出した、君の夏

絶好調の君と、あたし

「千夏」
『……』
「千夏?」
『………はぃ…』
「何で低姿勢になってんだよーっ(笑」

笑いながら、髪をぐしゃぐしゃやられた
髪を手で押さえながら、夕を見上げて途切れ途切れになって言った

『だって…は…初めて、夕に…ななな…名前で…』
「ん?そんな変だったか?」
『いや…変…でなくて…ビックリ、とゆうか…』
「ハハっ。何だそりゃ(笑」

いや、ホントに
マジで、ビックリして呼ばれてすぐに反応できなかったから

『いきなり…だったね…』
「んー?いや、この雰囲気で言ってもいいかなーって思った^^」
『雰囲気って何(笑』

くいっ

『ひゃっ…』

肩をぐっと引き寄せられて、耳元に夕の口が近づいた
ちょっと楽しそうな声で、囁いた

「…暗いカンジ…とか…?」
『は……っ?』

耳元で聞いた声が
予想以上に低い静かな声で
吐息に熱がこもっていて
くらくらした

やばい…あたし、夕の楽しそうな声も好きだけど
この低音ボイスが…凄い好きになるかも…



「アハハっ。別に何もしやしねぇよ?」
『び…っくりしたぁ…っ』

肩を離されて、肩にかけたバッグを握る手に、ちょっとだけ力が入った
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