新選組と最強子供剣士

ポン


沖田さんは僕の名前を呼ぶと、頭に手をのせてきた。


「？」


ポンポン、ポンと頭を優しく撫でてくる。


「ね、ちょ、何？」


なぜだか恥ずかしい。


だって僕、健全な１６歳の男ですよ。


こんな年になって、あやされるなんて‥‥‥


「誰にも言わないから、その気持ち悪い顔するのやめてくれる？」


「き、気持ち悪いって‥‥‥」


「あんな無表情の後に笑顔なんて気持ち悪いと思うけど？」


「グッ‥‥‥‥」


もっともな事に言い返せない。


こういう時、立なら上手くやるんだけど。


表情を作るのって難しいんだよなぁ。


「ね、ねぇ、とりあえずここで話してもらってもいい？」


「は、ここで？」


「大丈夫だよ、平にぃ。人の気配はないから」


「剣壱がそう言うならそうなんだろうな」


平にぃはやれやれと言ったように溜め息を吐いた。


ムッ、なんかムカつく。


「剣壱、不逞浪士と関わったりした覚えはあるか？」


「んー‥‥‥あるっちゃあるかな」


嘘です、ものすんごいあります。


僕の言葉に驚く平にぃ。


ま、関わったっていっても‥‥‥


「突っかかったりしてきたら時、ぶっ飛ばすだけだよ」


「おいおい」


「まぁ、そうだろうね」


平にぃと沖田さんは予想してたみたいだ。


呆れたような目線を向けてくる。


だって‥‥‥ぶっ飛ばすのが１番楽。