新選組と最強子供剣士
そりゃあ他に方法はあるよ?


巡察中の新選組の隊のところに誘導するとか。


大人しく謝って逃げるとか。


もういっそ逃げるだけとか。


でも、でも‥‥‥


うざいしムカついたし、逃げたら追いかけられることもある。


ま、実は殴った方が1番スッキリするだせなんだけど。


だからぶっ飛ばす。


「剣壱君、因みに何回殴ったの?」


「そんなに殴ってないよ?お梅さん助けた時と
‥‥‥ああでも、目を付けられたら理由なら大体分かってるよ」


「本当か!?」


「うん。この前、土方さんに頼まれたやつ、僕がこの怪我した仕事。あれをやったのが僕だっていうのがバレてる可能性があるんだよね」





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バレている。


剣壱君はそう言った。


簡単に、笑いながら、あっさりと。


どこかとても楽しそうに。


まるで遊びだというように。


剣壱君は危険な状態だ。


体調は万全じゃないし、バレているとしたら襲われるだろう。


この屯所にだって、間者がいない保証なんてないのに。


「なぁ剣壱、それって可笑しくないか?」


「ん?何が?」


「お前、その、全員やったんだろ?」


「うん。でも可笑しくないよ」


「だから何で‥‥‥‥」


「この屯所内に、僕を監視している長州の間者がいれば可笑しくないでしょ?」


「なっ!?この屯所に間者!?」


「そりゃあいるでしょう。誰かはわからないけど、ね」
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