新選組と最強子供剣士
そういうなら‥‥‥お構いなく♪


少し、いや、だいぶムカッとしたので足を七郎めがけて振り上げる。


驚いた七郎は、後ろに倒れた。


それを見ていた周りの人達は、驚いている。


「あ、七郎、ごめん!」


「いや、別に大丈夫だ。けど、お前身体柔らかいんだな」


七郎はそういうと、僕の身体をペタペタとさわり始めた。


「うわぁ!何するんだ!?」


「はははっ!ちっこいな~お前!」


「おい江川、その辺にしたれよ!」


豪快に笑う七郎のお陰で、周りの隊士達の空気も明るくなった。


〔お前は俺達の命令に従っていればいいんだ。
誰とも関わるな。わかったな?〕


ふっと、思い出したくもない事を思い出した。


笑顔の人が目の前に沢山いる。


改めてそれを見た俺は、スッと心が冷めていくのを感じた。


〔約束を破ったらお仕置きを受けてもらうからね?死んだ方がましだと思えるほどの苦痛を味わうことになるよ〕


「‥‥‥‥剣壱、どうした?」


七郎の声に僕は現実に戻った。


ここにはあいつらはいないっていうのに、随分とリアルに思い出した。


ハハッ、僕ってつくづくあいつらに洗脳されてやがるな。


七郎達に気づかれないように、ヘラッとした作った笑みを向ける。


「何でもないよ。ただ、こんなに楽しいご飯は初めてだな~って思ったんだ!」


僕がそう言うと、七郎を含めた周りの隊士は驚いたような表情をした。


そして次に、俺は頭をわしゃわしゎと撫でたりされた。


七郎なんか、ガバッと抱きついてきた。
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