新選組と最強子供剣士
あ、あった、1つだけあった。


「では、改めましては。
名前は桜木 剣壱。親は既に他界しています
未来での職業は、表は学生です。
学生というのは、学校で勉学を習う人のことです。学校は、今でいう寺子屋です。
年は16歳。今年で17になります」


最後の‥‥‥年齢を言った瞬間、動きが止まる沖田さん。


まぁそりゃあそうだよねぇ。


今の僕、どっからどうみても子供だし。


「‥‥‥‥‥は?えっと、まって?」


「はい、何でも質問して下さい」


「え、16って‥‥‥その容姿で?」


「こっちに来たとき、なぜか子供になってたんですよ。頭は16ですよ」


信じられない‥‥‥という目線を向けてくる沖田さん。


うん、人を疑うことも時には必要だ。


だけど、僕は断じて嘘はついていない。


今まで生きてきた16年間の記憶がある。


「じゃあもう一つ。君、さっき表はって言ったよね?あれの説明もお願い」


‥‥‥‥‥チッ、やっぱり気づきやがった。


ゴホンッ‥‥‥口調が乱れちゃったな~


う~ん、余計なこと言っちゃったかな?


未来での仕事だし、言っても問題はないとは思うんだけど‥‥‥‥


「まぁ簡単に言えば、裏の仕事をしているということですよ」


「裏の仕事?」


「表の仕事‥‥‥世間には、普通の人間にはわからない仕事。いいことではありません」


「その内容は?」


「僕はある組織に所属しています。新選組のように表で活動はしません。その組織は、依頼された仕事を何でもこなします」


「例えば?」


「依頼の内容は主に殺し。暗殺の仕事です。僕は殺し屋集団の一員ということです」


またまた目をパチクリと瞬き驚く沖田さん。


驚かなかったら驚かなかったで、こっちが驚くんだけど。
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