新選組と最強子供剣士
監視がいるから四六時中気は抜けないし。


やめやめ、演技するの疲れた。


「で、土方さん、狙いはなんですか?」


「だいぶ感じが変わったな」


「だろ?まぁ僕は自分がよければなんでもいいし。演技してたのもそっちの方が都合がよかっただけ。バレてんならもうなんでもいいよ」


僕の違いように多少は驚いている土方さん。


この人も全然表情動かないから分かりにくいけど。


「僕は桜木剣壱。他の何でもないさ」


「どっから来たんだ」


「強いて言うなら江戸から?その変の詳しい事情は沖田さんから聞いてよ」


「初めに俺に言ったことは‥‥‥」


「嘘は言ってない。ただ、親事情は聞かないで欲しいかな~。いい思い出ないんだ」


「‥‥‥‥わぁったよ」


「ありがとう。他は何でも答えるよ」


土方さんは少し考えこんだ。


演技を止めたからか身体が軽い。


未来でも殆ど張り詰めてたからな~


正直こっちより張り詰めてたと思う。


「剣をどこで習ったのか、とかか?」


「うん、いいよ。そうだな‥‥‥僕の剣の師は殺し屋の人間なんだ」


「殺し屋?」


「土方さん、僕の元いたところは、ここよりもずっと厳しい場所なんだ。僕の剣は暗殺剣。防御とかは殆ど捨てる、捨て身の剣」


「だが、斎藤との試合では‥‥‥」


「あれは僕の独学の剣。僕はいろんな剣術を使う。本当の剣は人を殺す時以外使わないって決めてる。だからあの試合では使わなかった」


「じゃあ、お前は人を殺したことがあるということか?」


「数えないくらい、ね」


沈黙が部屋を満たした。


不思議なことに、土方さんの目には軽蔑が見えない。
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