新選組と最強子供剣士
沖田さんの方を見ると、何か考えているよう。


今日外出する気満々だから、沖田さんには付き合ってもらうか。 
 

「調べてたもらいたい者の名前は芹沢 鴨。この新選組のもう一人の局長だ」


「新選組には2人局長がいるってこと?」


「正式には三人だ。近藤さんと芹沢さん、後新見さんという人がいる。新見さんは芹沢さんの見方だと思ってくれ」


「なるほど‥‥‥で、芹沢さんはどこに?」


「新選組の屯所は、ここ前川邸と八木邸っていう場所があるんだよ。八木邸には、芹沢さんと他の数名しかいないけどね」


「新選組は、近藤さんと俺が中心となってる試衛館派と芹沢さん中心の水戸派に分かれてるんだ」


「なるほど。で、芹沢さんを探って欲しい理由を聞きたいんだけど」


「芹沢さんはやり過ぎてるんだ。店で何かを買っては金を払わねぇことはしょっちゅう。それに、外ではよく喧嘩するし‥‥‥」


「そんな芹沢さんに、新選組の後ろにいるお偉方さんが怒っちゃったんだよ」


「そのお偉方さんが、何かあれば斬り捨ててもいいって言ったわけか」


「!?」「!?」


何で分かったんだ?という顔をして僕を見る2人。


そんな2人の顔に吹き出し、僕は言った。


「別に不思議なことじゃない。僕の元いた場所だって、裏切ったり規律を破れば即排除するような場所だったんだから」


「そ、そうか」


「そうだよ。事情は分かった。じゃ、さっそく情報収集に行ってくるよ。沖田さん、行こう」


「え、あ、うん」


「じゃ、土方さん、行ってきま~す」


「門限までに帰ってこいよ」


「は~い」


土方さんの部屋を出、僕は沖田さんと一緒に京の街へと足を運んだ。










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