新選組と最強子供剣士
そしたら美女が目に飛び込んできた。


結い上げられた艶のある黒髪に大きな瞳。

色白でものすごい美人だ。


「迷子になっちゃって‥‥‥」


「お母さんとはぐれたの?」


「ううん、お兄ちゃんとはぐれたの」


沖田さんの名前を出すわけにもいかず、兄ということにした。


ぐぅぅぅう~


突然、僕の腹の虫がなる。


美人さんは固まり、その後クスクスと笑った。


‥‥‥‥恥ずかしい。


「坊や、お腹が空いてるの?」


「うん」


「じゃあ、お団子でも食べながらお兄さんを探しましょうか」


「ありがとう!」


美人さんは僕に手を出す。


顔を傾げていると、手を握られた。


「また迷子になるわよ?」


「え、あ、うん」


16歳の健全な男子が超絶美人と手をつなぐ。


‥‥‥‥‥罪だな。


2人並んで歩くと、甘味所についた。


美人さんは僕を待たせてお店の中にはいると、
しばらくして団子を手に帰ってきた。


「はい」


「わぁ!ありがとう!」


団子を受け取り、食べ歩きながら沖田さんを探す。


うーん、あの人美男子だから目立つと思ったんだけど‥‥‥‥


「あ、ねぇ、お姉さんの名前は?」


「私?私は、お梅。坊やは?」


「僕は剣壱だよ!」


「そう。じゃあ剣ちゃんね」


け、剣ちゃんですか‥‥‥‥


ま、別にいいんだけど。
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