目には目を、歯には歯を
フェルナンデスが出ていった後、ジャックは清潔なシーツがピンと張られたベッドに横になった。

フェルナンデスに敢えて聞かなかった質問はまだあった。

この国には、イギリスの大使館はない。
だが、外国人の犯罪の場合は、その国に連絡を取り、引き渡しをするのではなかったか?
その国で裁くにしても、国籍のある国に連絡を取らなくて良いのか?

ジャックは海外での犯罪については詳しくなかった為に、敢えて問いたださなかった。

この国での法律で裁かれたのなら、もう罪は償ったとして、例えイギリスに帰ったとしてもこの件で裁かれることはないだろう。

たった2日、ここにいるだけで済むのなら、何も事を荒立てることもあるまい。

ジャックは、そう目論んだのだ。

監視の目があるので、笑い出しそうになるのを必死に堪える。

――殺人罪が、たった2日!
天国のような国だ!

そう考えると、腹を抱えて笑い出したくなるのを堪えるのが大変だった。



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