妖の王子さま



「でも、よく学校なんて・・・」

「人を化かすのは得意なんだ」

「あ・・・そっか・・・」




白玖は狐なんだと気付いた。




「でも、俺は気を付けないと鏡に映る姿は妖の姿だから」

「え!?」

「ほら、最初会った時」

「あ・・・」



そう言えば、湖に移る姿は妖の姿だったと思いだした蒼子は顔を青ざめた。
あんなのが他の人にばれたら大変なことになる。



「だからお前は来なくていいって言ったのに」

「白玖さまだけじゃ、不安すぎるだろー」

「た、確かにそうだけど」




どっちにせよ、不安要素が多すぎると蒼子は思った。
人との関係に不安な白玖に、鏡に映ると危険な牛鬼。

蒼子の学校生活は波乱の幕開けだった・・・・・。





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