闘争少女【後編】完

37#その少女、懇請



12月31日

今日は今年の最後の月日となる日だ




私はとゆうと……





「それでそれで!!!?」






いつものカフェで変わらず
リノと2人でお茶をしているわけだが
異常にリノのテンションが高い……とゆうのが
今までとは違うところなのかもしれない






『それだけなんだけど……』

「はぁ?嘘でしょ…
シロくんにベッドに倒されて
何もなかったって、チューもないの?!」

『そんな仲じゃないし…ありえ』

「なくない!!!」






なんの話をしているのかお分かりの通り
この間のクリスマスのちょっとした
ハプニング話をしているのだが…
リノにとってはとても重大みたいだ






「シロくん家にお泊まりした挙句
一緒のベッドに寝たなんて…
もうこれは仲良しの友達!
とかてゆう関係じゃないよね?
イスズはシロくんのことどう思ってるの?」


『どうって聞かれても……』







そう、どうって聞かれても
どう思ってるのかワカラナイ……?







「ん〜…イスズには難しいかもだけど
例えば、シロくんと一緒に居て
一瞬でも胸がドキドキしたり
キューって締め付けられるようなこと
なったことない?」

『う〜ん……あっ』

「その反応はあったな?(ニヤ)」

『いや、別に…あんなの一瞬だったし』

「”一瞬でも”って私、言ったよね?」






目の前で不敵な笑みを見せるリノが
はじめてイスズ怖いと思った(笑)






「イスズ…それは好きなんだよ」

『す、すき?……なにそれ、食べ物?』

「あのねーっ?
私はふざけて言ってるんじゃないの!」

『……っごめん』

「イスズはシロくんの事が好き、違う?」

『…………………』







私がシロを好き?

何それ、意味がワカラナイ……

好きって何?

他の人より居る時間が多いだけで
後はいろいろ喧嘩のことを教えてくれたり
たまにお互い冗談言い合ったり……

するくらいな仲で……







『すき…だなんて、ワカラナイ』

「まぁ、イスズには
まだ気づいてないだけだと思うよ」

『気づいてない?』

「まだ確信がないってこと
好きか分からなくても一緒に居るだけで
ドキドキしたり手が触れただけで
電流が走ったみたいになったり…

好きになるのにキッカケなんて要らない
ほんの些細なことでいいんだよ…

だから見つけみたら?」





的確なアドバイスを私にくれるリノ




有難い?…のだが
私にそんなことできるのだろうか……




と、若干半信半疑な気持ちのまま
12月31日の夕方15時に私の脳は
そのことで頭がグルグル回っていた



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