闘争少女【後編】完




いつ来ても
荒れ果てた校舎に残骸だらけの廊下
もう見慣れすぎて
驚くことなく平然と歩くイスズ




3階の階段を上がっていると……





『ワシタカ………それにマルボロ』





3階の階段上で壁に寄りかかった
ワシタカと階段に座り込んでいるマルボロの姿



マルボロはイスズに気づき立ち上がった




「ここから先はお前以外立ち入り禁止だ
せいぜい頑張れよ…期待してんっぞクソ女」




と、階段を一歩一歩喋りながら降りてゆき
イスズの隣を通り過ぎた頃に囁くように言い
そしてそのまま階段を降りていった




イスズはだんだんと
階段を上っていき3階に到着した

隣の壁にもたれかかったワシタカを見る





「……ここからフシチョウとイスズの
2人だけの場所だ、俺達に見学の余地はない

必ず…勝ったらここから降りてこい」


『……わかった、ワシタカありがとう
絶対に降りて帰ってくる』


「じゃあまた後でな」




もたれていた壁から背中を話階段を降りていく


そんなワシタカの後ろ姿を目で追い
イスズは呼び止めた





『ワシタカ!……
マルボロにもありがとうって言っておいて』


「!?……ふ(笑)
言ってもなんもねーぞ、あいつ
まぁ…言うだけ伝えといてやる」




そしてお互い笑い合った


ワシタカが去って
三年廊下にはイスズただ1人………



少し歩るくと左側には
教室が並んだ長い廊下を見つめる



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