恋する時間を私に下さい
(せっかく追いついたのに…病院へ行ったら、また離れてしまう…!)
ぎゅっと手を握りしめた。
冷んやりとして血も通ってないような手を取ったまま、加藤さんに言いました。
「……私が…面倒見ます……」
横にいたコウヤさんも声を上げました。
「僕も責任持って見ます!」
二人して顔を見合わせた。
加藤さんは「しかし…」とか「マズいだろ…」とかブツブツ言ってたけど……
「お願いです!このまま、ここに居させといて下さい!命に危険がありそうな時は、必ず病院へ連れて行きますから……!」
私以上に熱心に頼み込むコウヤさんに、少し違和感を感じながらも加藤さんを振り返った。
加藤さんは困った表情のまま私たちのことを見つめて……
「…じゃあ、二、三日だけ様子を見よう。でも、それ以上経ってもこの状態なら病院へ連れて行く。素人が見ても、あまりいい感じではないことは明らかだからな」
観念したように許してくれた。
ほっとして礼生さんのことを振り返った。
相変わらず目は半開きのままで、その目には何も写ってなかったけど…
(良かった……離れずに済む……)
安心したように息を吐いた。
加藤さんは一応、念の為に…と、知り合いの医師に往診を頼んだ。
一時間後くらいに来た医師は、礼生さんを診察して、「精神衰弱状態だ」と診断した。
「本来ならば、病院へ直行させるところだが…二、三日だけなら、点滴で何とかなるだろう。見てくれる人もいるみたいだし、その間に意識が戻ってくることも考えられる」
ぎゅっと手を握りしめた。
冷んやりとして血も通ってないような手を取ったまま、加藤さんに言いました。
「……私が…面倒見ます……」
横にいたコウヤさんも声を上げました。
「僕も責任持って見ます!」
二人して顔を見合わせた。
加藤さんは「しかし…」とか「マズいだろ…」とかブツブツ言ってたけど……
「お願いです!このまま、ここに居させといて下さい!命に危険がありそうな時は、必ず病院へ連れて行きますから……!」
私以上に熱心に頼み込むコウヤさんに、少し違和感を感じながらも加藤さんを振り返った。
加藤さんは困った表情のまま私たちのことを見つめて……
「…じゃあ、二、三日だけ様子を見よう。でも、それ以上経ってもこの状態なら病院へ連れて行く。素人が見ても、あまりいい感じではないことは明らかだからな」
観念したように許してくれた。
ほっとして礼生さんのことを振り返った。
相変わらず目は半開きのままで、その目には何も写ってなかったけど…
(良かった……離れずに済む……)
安心したように息を吐いた。
加藤さんは一応、念の為に…と、知り合いの医師に往診を頼んだ。
一時間後くらいに来た医師は、礼生さんを診察して、「精神衰弱状態だ」と診断した。
「本来ならば、病院へ直行させるところだが…二、三日だけなら、点滴で何とかなるだろう。見てくれる人もいるみたいだし、その間に意識が戻ってくることも考えられる」