恋愛ケータイ小説倶楽部
「先生、あの……」


「ん?なに?」


先生はホワイトボードに書こうとしていた手を止めた。


「あの……先生ってどうしてそんなに小説の書き方について詳しいんですか?」


「あぁ、それは……俺、昔、小説書いてたからね」


「え!?先生って小説家なんですか?」


「いや、別に趣味で書いてただけだよ。まぁ趣味っていうか……」


先生は少し照れ臭そうに後頭部の付け根あたりを右手で掻きながら言った。


「学生の頃、小説家目指してた」


「ええ!!」


意外だった。


正直見た目が少しチャラチャラしてみえたけど、なんかすごいギャップを感じてしまった。

これがギャップ萌えってヤツなのかな。

いやいや、別に萌えてはいないんだけどね。


「でも、全然ダメだったけどな〜。世間はやっぱ甘くはなかったと身を持って実感したよ」


「……そうなんですね」


「だけど……」


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