超能力者も恋をする
白木さんは、美弥さんの中学の時の同級生だそうで、家は先輩達の実家の近くで早速3人で向かった。

15分程で白木さんの家に着いた。
玄関のチャイムを佐川さんが押すと、ガチャっと鍵を開けて出てきた女性は、ショートカットの映像で見たのと同じ女性だった。きっと白木さんに違い無い。

「…はい?」
出てきた女性はいきなり訪ねて来た3人に驚いていて、佐川さんと先輩の顔を見て気づいたようで、ハッと息を飲んだ。
その様子に気づいた佐川さんがすかさず問いただす。
「すみません、ここに美弥がいますよね?」
「い、いません。美弥の事は知らないから帰って下さい。」
白木さんは、オドオドしつつもきっぱり否定した。
いる、いないの押し問答をしていると、後ろの方からドサっと物音がして、見てみるとそこには美弥さんが持っていたであろうバックを落として立っていた。

「美弥!」
佐川さんと先輩が同時に叫ぶ。佐川さんはすぐに美弥さんの所へ駆け寄って行った。
すると美弥さんは急いで逃げるように走り出してしまった。

「美弥さん、走っちゃダメ!お腹がっ!」
「美弥!危ない!」
思わずすみれが叫んだ後、先輩も叫んだ。
その時、ちょうどタイミング悪く曲がり角で走って来た自転車と出会い頭にぶつかってしまった。
「美弥っ!」
佐川さんが名前を呼んだ時にはもう遅く、ドンっと鈍い音がして美弥さんはそのまま転んで倒れてしまった。

「キャー!」
白木さんの叫び声が響いた。
< 103 / 135 >

この作品をシェア

pagetop