超能力者も恋をする
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プラムに着くとマスターが晩ご飯を準備してくれていた。
卵がトロトロのオムライスと、野菜がたくさん入ったコンソメスープ。
「美味しいです。」
「それは良かった。」
マスターがにっこり微笑むのにつられてすみれも笑顔になる。
マスターに温かな料理がお腹に入って、沈んでいた気分も少しは元気になった。

プラムの裏がマスターの自宅で、二階建てのレンガ調の壁の家は、マスターの雰囲気にとても似合っていた。室内もアンティーク風の家具が多くとてもお洒落だ。
すみれは二階の空き部屋を借りる事になった。
「好きなように使っていいから、ゆっくりしてね。」
「何からなにまでありがとうございます。」
ぺこりと頭を下げてお礼を言う。

その日はベットに倒れ込むと、途端に瞼が重くなってすぐに寝入ってしまった。色々あって疲れもピークにきていたのだろう。
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