超能力者も恋をする



「加藤先輩っ!」
会議が終わって、戻る所の先輩を呼び止めた。先輩はすみれから少し距離を取って立ち止まった。
「先程は、助けて頂いてありがとうございました!」
すみれはぺこりと頭を下げてお礼を言った。大丈夫と先輩は言って、それから少し声を落としてきいてきた。
「何で去年の資料になってたの?間宮が間違ったんじゃないよね?まさかこれも嫌がらせ?」
「わかりませんけど、私は今年の物をセットしました。その後一旦席を外しましたけど…。」
そう言うと、先輩は考え込んでしまった。
まさか、嫌がらせの犯人は同じ会社の人なんだろうか? 信じたくないがさっきの事件を考えると、そうかんがえるのが普通だ。
「あまり話してるとまた犯人に目をつけられるな…。
ちょっと調べてみるから、間宮も気をつけて行動するように。」
「はい。」

最後に先輩はすみれを見つめて呟いた。
「案外間宮の方が強いのかもな。」
「え?」
「…何でもないよ。」

そう言って、先輩はさみしそうに笑って自分のデスクに戻って行った。
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