超能力者も恋をする
「くっ、後少し何だけど…!」

後数センチで子猫に届きそうだけれど仔猫が怖がって隅の方に逃げてしまって中々掴む事が出来ない。子猫もキーキー怒って鳴いていて、もし暴れ出したらそのまま川に落ちてしまいそうで危ない状況だ。
(あと、ほんの少しでも先輩の方に子猫が動いてくれたら…。)

すみれは先輩から見えないように後ろに下がった。そして子猫に向かって意識を集中させて、念じた。

子猫はいきなり自分に力がかかったことに驚いてビクッと肩を震わせた。しかし次には、すっと横に動いて先輩の手の届く所までに来た。
そしてその隙を加藤先輩は見逃さず、さっと猫を手の平に収めて捕まえた。

「捕まえたぞー!」

先輩が振り向いて嬉しそうにすみれに向って叫んだ。
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