超能力者も恋をする
すると先輩の体がものすごい力で弾け飛ばされて、ゴンっと壁にぶつかった。
「あぁっ!やり過ぎちゃった!」
幸い下はベットだったから大丈夫だったけれど、頭は思いっきりぶつけたらしく、先輩は後頭部を手で押さえていた。
「先輩、大丈夫ですか?ごめんなさい!」
慌てて駆け寄ってみると、先輩は動かなかった。
すみれの顔から血の気が引いた。

「先輩!先輩!」
パニックになりながら呼びながら揺すって仰向けにしたら、
「すー…すー…。」

何とも気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。一気にすみれは脱力した。

「良かった、生きてる…。」

先輩が無事だった事に安堵する。

ベットにはスヤスヤ眠る先輩。
着替えも終わったしもう大丈夫だろう。
起こさないようにそうっと部屋を出て行く。

自分の部屋に行き、ベットにドサッと寝っころがる。
「はぁー…。」
時刻はもう日付が変わろうとしていた。
< 67 / 135 >

この作品をシェア

pagetop