超能力者も恋をする
にっこりと先輩は笑顔をこちらに向けて言ってきて、すみれは思わずドキッとしてしまい頬が赤くなった。一緒に住むようになって、すみれは先輩の笑顔に弱くなっていた。

と、いう事で、マスターの時計を探す事になった。
すみれは、カウンターの写真で見た時計を頭に思い浮かべて、念じてみる。
『時計よ、こい。』

カタっ

カウンターの方から何か音がした。

慌ててすみれは力を止めた。今このまま時計を飛ばしたらマスターや他の客に見られてしまう。

「先輩!時計、あるみたいですよ!カウンターの奥だと思う。」

あった事に興奮しているが、他の客に気づかれないように小声で伝える。

「今、何か音がしたな!どの辺りか分かる?」
もう一度時計をイメージして、さっき音がした方向に意識を集中させる。
すると頭の中に映像が浮かんできた。

「カウンターの中にある背の高い戸棚の隣に置いてある段ボールの中…。その中にあると思う。」
見えた映像を先輩に伝える。
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