メシトモ!
「うん」

 佐々木さんは、ほっとした顔した。

「じゃあ、私は帰るね」

「いや、ちょっと待って」

「いや、朝飯おごるよ」

 確かに、お腹はすいているけど。私にしても、佐々木さんにしても、いろいろあったから、楽しく朝食にはならないような気がする。

「僕とご飯食べるの、嫌だ?」

「そんなことない」

 佐々木さんの顔を見たら答えは出た。

「食べよう、朝ご飯」

 大きな体を小さくして不安そうな顔でこっちを見ていた。それがぱっと明るくなった。

 きっと、今いつもの私たちに戻っておかないと次がない。佐々木さんはそう思っているのかもしれない。大事な人が前触れもなく突然消えた。こんな状況になれば、私が消えてもおかしくないと思ったのだろう。

「で、どこで食べるの?」

「ここから歩いていける五分のところにスープの専門店があるんだ。もちろんスープだけじゃなくて、パンやサンドイッチとかもあるんだ」
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