メシトモ!
 一瞬、昨日のことがフラッシュバックする。

 どうしよう、顔が熱い。この感じだと耳も赤くなっているかもしれない。

 隣の佐々木さんをチラッと見ると、口元に手を当てて反対側に顔を向けていた。表情はよく見えないけれど首が真っ赤だった。

「お待たせしました」

 なんとも言えない空気を終わらせてくれたのは、店員さんとスープだった。

 私と佐々木さんの間にトレーが置かれ、番号札を回収して、店員さんは「ごゆっくりお召し上がりください」と言ってから居なくなった。

「食べようか」

 首がまだ赤いままの佐々木さんがこっちを見て言った。

「うん。食べよう」

 耐熱用の紙コップの蓋を開けると、アイボリー色のスープに、鮮やかな緑がぽつぽつと浮かんでいる。スプーンでゆっくりとかき混ぜて、少し冷ましてから口に入れた。

 バターがほんのり効いていて、噛むとそら豆の味が広がった。

「温かい」

 美味しいよりも、そっちの言葉の方があっている気がした。
< 163 / 235 >

この作品をシェア

pagetop