未知の世界3
「かなちゃん、どう?食べてる?」
なんていいながら、私に近づく。
私はチラッと先生を見上げて、
「こ、これから、た、食べますっ!」
と言う。進藤先生は疑わしい目を向けて、
「ん〜?本当?
じゃあ、これからどのくらい食べれるか見てようかなぁ。」
といたずらな目をしていってきた。
無理無理、本当に食欲湧かないんだって〜。
と思いながらも、渋々箸を持つ。
箸を持ったものの、これからどうしようか、、、
口に勢いよくご飯を入れてみる。
う〜、噛む気にもなれない。
進藤先生は、私がずっと口の中をモゴモゴしている様子をじっと見ている。
食べづらい。
「なかなか進まないね。」
さらっと厳しいことをいう。
なかなか口の中ご飯を飲み込めない。
ゴクッ
なんとか飲み込むことができた。
でも、二口目が進まない。
「ちゃんと食べないと、治るものも治らないよ。
手術はおろか、投薬治療にも耐えれないよ。」
そんなこと言わないでよ。
いつも厳しいこと言わない進藤先生が、今日は厳しく指摘してくる。
そんな厳しく言われると、何だか鼻の奥がツーンっとしてきて、目頭が熱くなってきた。
そんな冷たいこと言わないでよ。
次第に涙がポロポロと頬を伝う。
そして進藤先生が立ち上がり、
「ちゃんと食べるんだよ。」
と言い、部屋から出て行った。
優しい言葉を掛けてもらえず、私は悲しみでいっぱいだった。
日本に戻ってきたのに、私は一人ぼっち。
無性に、幸治さん会いたくなった。
けども会えない。
もっと私も、アメリカにいたかった。
それから二口目は食べることができず、私はまだ明るいけど、布団に潜って寝た。