男装騎士~それから~
目を覚ましたのは、ベッドの上だった。
俺は・・・死ねなかったのか。
そんな落胆の思いに目を閉じて逃げた。
生きてしまった。
なぜ。
俺は、それでよかったのに。
「目が覚めたか」
聞き覚えのある声に目をあけた。
険しい表情のレオさまだ。
「・・・レオさま」
「動けるか」
低く鋭い声に俺は頷いた。
動けるかなんてわからなかったけれど、有無を言わさぬ強さがあった。
痛む腹を抑えながら連れられた部屋。