あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
私はそれにうなずくと、急いで階段を下りる。
「すいません。お待たせしました。」
私は会社の表玄関先で待っている宅急便の配達の人に頭を下げた。
ちょっと足止めを食って、イラついている様子。
「えっと…、○○会社の…、はい、合っています。今代金を持ってきますね。」
私が慌てて事務所に駆け込むと、小夜子さんが代金を用意しておいてくれた。
「ごめんね、勝手な事しちゃいけないと思って。」
そう言って笑う小夜子さんにお礼を言うと、とんぼ返りで玄関に戻る。
無事代金を支払うと、荷物を受け取って事務所に入った。
「小夜子さん、すいませんでした。佐川さんに捕まってて…。」
いつものように言いかけて、私は口を手で押さえる。
「こらこら、イチャついていたらダメじゃない。」
小夜子さんは笑いながら茶化す。
「そういう訳ではないんですけどね…。」
私は苦笑いするしかなかった。