あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
「有美も幸せそうだったし、俺だけがどうしてこんな事になったんだ?」
今にも頭を抱えて、途方にくれそうな篤弘。
怖い。
私は篤弘の表情を見て、そう思った。
大学時代の優しい篤弘の面影が消えた。
「私、ちょっとお手洗いに行ってくる。」
私はとっさに立ち上がった。
篤弘が私の腕を掴もうとしたが、何とかすり抜けた。
私は慌ててトイレの個室に入った。
どうしよう…。
そして鞄からスマホを取り出した。
一瞬私はためらって、連絡先を探す。
「もしもし…。」
私は有美に電話をした。
「どうしたの?夕飯のお誘い?」