あなたに包まれて~私を分かってくれる人~

そう言った有美は、すぐに私の様子がおかしい事に気が付いたようだ。

「何かあったの?」

すぐ有美の声色が変わった。

「実は会社の最寄りの駅そばのカフェに居るの。篤弘と会ったんだけど、何だか篤弘が話しているうちに怖くなって…。」

私はなるべくひそひそ声で話す。

「今から私が迎えに行くわ。場所をちゃんと教えて。」

ただ事ではない事を有美はくみ取ってくれたみたい。

「今すぐ行くから。絶対そこから離れちゃだめよ。」

すぐに有美はスマホを切ったようだ。

さて、私はどうしよう。

このままトイレにずっといるわけにはいかない。

有美が今どこからここへ向かってくるのか、聞くのを忘れた。

時間が長く感じそうだ。

すると、私の入っている個室がノックされた。

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