あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
遠慮なくこんな事を言うのはいつも有美だった。

「それは大人になったなって言うもんだぜ。」

いつも律儀な篤弘らしい受け応え。

私は大体みんなのそばでニコニコしている。

「そう言えば、俺結婚したんだよね。子供も居る。」

そんな冷静な直孝の言葉に4人とも驚きの声を上げた。

「一番結婚しなさそうなタイプだったよね。」

つい私は言ってしまった。

直孝は私をじろりと見ると、スマホを取り出した。

「見るか?」

そこに映っているのは。3歳ぐらいの女の子が赤ちゃんを覗き込んでいる姿。

「二人も居るの?」

有美が声を上げた。

「自分の子は可愛くて可愛くてしょうがない。」

大学時代、あんなにクールだった直孝がお父さんの顔をしている。

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