小さな恋の物語 *短編集*
『佐藤って美人だけど冷たいよな』


『あれで愛想良かったらいいのに~』



 今まで何度そういう言葉を言われたのか分からない。



 別に誰かによく思われたいとかそういうことは全く思わなくて、逆に自分を偽るのが嫌な私。



 だから私はふつうの女の子みたいに可愛くしたりできないの。




「もしかして今から1人で帰るのか?」



「……? もちろんそのつもりですけど」



 何当たり前のことを聞いてるんだろう?



 そう頭を傾げると、辻井先生はまさかの発言をした。
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