小さな恋の物語 *短編集*
「…………んんっ……」
目が覚めてゆっくり目を開けると目の前には見慣れない天井が映った。
…………ここ、どこ? 保健室じゃないみたいだけど……。
辺りを見渡してみるとそこはどうやらどこかの部屋みたいで、私は折りたたみ式ソファを崩したベッドに寝かせられてた。
しかも丁寧に毛布まで……。
ってか本当、ここは……。
「あ、気づいたか」
「……っ!! え、辻井先生? どうして……」
声のする方を見たらマグカップを持った辻井先生がいた。