小さな恋の物語 *短編集*
「……佐藤、俺さ…………」



 いつもの先生らしくない切ない声になぜか私まで悲しくなる。



 そして……。





「…………佐藤のことが好きなんだ……」




「………………えっ?」




 一瞬、時が止まったような感覚に襲われた。



 先生が私のことを、好き……?



 嘘でしょ…………。




 だって私は生徒であなたは先生。



 なのに……。
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