裏ギフト
☆☆☆

相手がいなくなった後も、あたしは茫然としてその場に立ち尽くしていた。


心臓はドクドクと高鳴り、体中が熱い。


相手の視線がまとわりついて離れない。


それに……。


あたしはよろよろと自分のベッドに座り込んだ。


あたし、あの視線を嫌いじゃない。


ビリビリとしたあの刺激。


それは本能的に相手を欲しているものだった。


マスクをつけていたから相手の目元しか見えなかったけれど、胸の奥がうずき始めるのを感じていた。


そう、それはまるで恋に似た感覚……。


「おかしいんじゃないの!」


あたしは自分に向かってそう言い、パンッと頬を叩いた。


男か女かもわからない。


変なギフトを送りつける相手に恋した?


バカバカしい!!


あたしはそう思い、勢いよく起き上がった。
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