裏ギフト
なんて妖艶なんだろう。


成長しきれていない永遠の体をゆっくりと滴が伝い落ちて行く。


その様子に体の芯がゾクゾクするのを感じた。


「え、なに?」


永遠に言われ、あたしはハッと我に返った。


気がつけばあたしは永遠に手を伸ばし、指先でその滴をすくい上げていたのだ。


「こ……こぼれてるよ」


あたしは慌てて手を引っ込めて、作り笑いを浮かべる。


心臓はバクバクして顔はカッと熱くなる。


永遠に触れた指先が燃えるように熱い。


「あぁ。サンキュ」


永遠はそう言うと、濡れているあたしの指先を自分のユニフォームの裾でぬぐった。


ふわりと香る永遠の汗。


「侑理はこんな所で読書?」


「う、うん。読んでから帰ろうと思って」


「そっか。じゃぁ一緒に帰るか」


「え……?」
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