裏ギフト
看護師の仕事をしているお母さんは昨日から夜勤で、家にいない。


帰ってくるのは朝の9時くらいだ。


「郵便でも届いたのかな?」


そう呟き一階へとおりていく。


ポストは庭先にあるため、鍵を開けて外へ出た。


赤いポストを開けてみると、そこには白い箱が入れられていた。


「なにこれ」


あたしは箱を手に取り首を傾げた。


文庫本くらいのサイズで、とても軽い。


差出人は書かれていなくて、箱の上にマジックで『森永侑理様』とだけ書かれている。


「あたし宛ての荷物だ……」


何か注文でもしていたっけ?


そう思って記憶をたどるが、最近インターネットでの買い物はしていない。


「ま、いっか」


もし変なものだったり、詐欺まがいのものなら近所の交番に届ければいい。


そう思い、あたしはその箱を持って家の中へと戻ったのだった。
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