裏ギフト
そう。


あたしが好きなのはギフトを送ってくるあの男だけ……。


あたしはスッと翔真の机から離れた。


なんだか脱力してしまい、どうでもいい感覚になる。


今はギフトの犯人を見つけなきゃ……。


クラスメートたちからクスクスと笑われながら、あたしは席に戻った。


机にはさっきまでなかった落書きがされている。


《ブス》


《自意識過剰女!》


そんな罵倒をぼんやりと見つめる。


翔真には……もう頼れない。
< 362 / 382 >

この作品をシェア

pagetop