裏ギフト
わからなくて、混乱する。


この箱はなに?


ギフトじゃないの?


そう思いながら、包装紙を破き箱を開ける。


中には《Y》の文字が入ったマグカップが入っていた。


嘘……。


あたしは血で滑る手でそれを箱から取り出す。


箱の中には小さなメモも入れられていて《誕生日おめでとう侑里》と書かれているのだ。


「誕生日……?」


唖然としてその場に立ちつくす。


今日って何月何日?


今日は……あたしの誕生日……?


そう気づいた瞬間、すべての色が舞い戻って来たようだった。


目の前には生き耐えた永遠がいる。


「あ……あぁぁぁぁぁ!!!」
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