裏ギフト
「侑理!」


後ろから声をかけられて、あたしは振り返った。


見ると永遠がこちらへむけて走ってくるのだ。


あたしは一瞬とまどい、視線を泳がせる。


が、すぐに気を取り戻して笑顔を浮かべた。


「な、なに?」


まさか永遠から話しかけてくるとは思っていなくて、心臓はドクドクとはねている。


「今日も昼飯一緒に行かないか?」


「え、いいの!?」


「あぁ。着替えてくるから、ちょっと待っててくれる?」


「着替えって、午後からも練習あるんでしょ?」


「いや、俺は今日は午前中で終わりなんだ。最近ちょっと膝の調子が悪くて、無理するなって言われててさ」


そう言い、永遠が右膝をポンッと叩いた。


「うそ、大丈夫!?」


「大丈夫大丈夫。練習は極力無理しないようにしてるし、医者にも通ってるし」


「そっか……それならいいんだけれど」


あたしはホッと胸をなで下ろした。
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