オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?



「姫奈は可愛いよな」



ちくり、また切ない痛みが胸を刺す。



和樹の為に可愛いオンナを演じて、受け入れられている現実。



でも、この姫奈は本物の姫奈じゃない。



姫奈というお人形のかぶりものをした、ただのオトコなのに。



嬉しいのに……辛い。



いっそ姫奈になりきれれば楽になれるのかもしれない。



でも、それは俺のプライドが許さない。



「和樹……明日も来ていい??」



「おぅ!姫奈がいてくれればすぐに良くなる気がするし!!」



笑顔が戻った和樹にちょっとほっとする。安静にしていれば失明の可能性はぐっと下がるらしい。



和樹の目を守る為に出来る事。



今は……姫奈になって癒す事なんだろうな。



和樹の為にもここは頑張ってみるか!!



名付けて「カワイイ姫奈ちゃんが和樹を元気付けて失明の危機なんてどーんと吹き飛ばし!!」作戦決行♪



……考えるだけで疲れたわ。



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