オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?



数日後。



「姫奈ー今日はピアノだから早く帰るのよ♪」



あ~もう、心の底からウザいんですけどっ!!



週に一度のこの日が嫌いだ。ピアノなんか習って何か役に立つんだろうか??



「ピアノなんて習ったってピアニストになるわけじゃないし」



言った事はある。



でも、母親の返事は



「姫ちゃんったら♪将来コドモが出来たら教えてあげてもいいし、保母さんにも必要でしょ??ピアニストじゃなくても音大行って先生って手もあるし」
 


俺がどれだけオンナらしい職業を嫌ってるか言えないだけに辛い。



俺の顔色が悪いのに気がつかないのか



「いい事教えてあげたでしょ?」



とでも言いたげに、フリルのワンピースをなびかせてキッチンに戻っていった。



後に残るはご機嫌な鼻歌……この時代に聖子ちゃんのハミングは聞いてる方が恥ずかしいのだが。



ま、それは放っておいて学校に向かった。



赤いランドセルは5年間で随分深い赤になり、未だ140センチしかない俺の背丈にもようやく合ってきていた。



ガラガラッ



重たい教室の扉を開ける……と。



なんだろう??



いつもと……空気が違う?そう感じる。



< 27 / 335 >

この作品をシェア

pagetop