空の王冠
それからユーザーに会いにきたのだった。

退屈で淋しかった毎日。
それが嘘のように色づいた。

「ずいぶん嬉しそうですね?
ユーシア様。何かあったのですか?」

もうこの先生鋭い。

ユーシアはあははと苦笑いをして
ごまかす。
バレるわけにはいかない。
ユーシアも必死だ。

首を傾げる家庭教師の先生を
早々に追い返してユーシアは
今日着ていくドレスを品定めする。

ユーザーには
一番綺麗な自分を見て欲しい。



なんでこんな事を思うのかユーシアは
分からなかった。

「ユーシア!ハロー」



「ユーザー。今日は遅かったのね」

「うーん。ちょっと見つかりそうになちゃってさ……」

ギクン。ユーシアの胸が小さく跳ねる。

「見つかりそうになったって、
それで大丈夫だったの?」

「大丈夫だよー」

ユーザーがあははと笑って取り消そうとしたのを聞き覚えのある声が遮った。
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メールが届くと携帯って光るんだ……。 天使の記憶は言葉の話せない女の子。 天使の国は、空前のメールブーム。 でも記憶にはメールを交わす友達がいなくて。 どこか懐かしい、でもきらきらした話を 目指してます。 よろしければのぞいて見てください。 休みのたびに、1ページ更新できたら 嬉しいです。 この話は昔、個人サイトに公開していたものです。

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