空の王冠
ユーザーはユーシアが、なぜ泣くのか
分からなかった。
ただなんとかしてあげたくて
一生懸命思いを巡らせる。

気まずい沈黙。

ユーシアはなんとか涙を止めよう
頑張った。

「~♪」

それは懐かしい歌だった。
懐かしいとはいっても聞いたことはない歌。しかし、ユーシアはそれを懐かしいと思った。

ユーザーの歌。

なんて暖かい声なのか。

「ありがとう……」

ユーシアが笑うと、ユーザーも笑った。
もちろんユーシアからは
ユーザーは見えなかったけれど。
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