四色恋模様

桃色





高校に入って、2人の友達が出来た。



七恵と舞花。



2人ともいい子だし一緒にいて気が楽。




ーなんだけど、ちょっと厄介な事になりそう。









入学してから1週間すぎて、吉野桃はそう直感しました。






ーーーーーーーー…



「おはよう!桃」


「あ、なな。おはよう」



朝一番に挨拶してくれるのは明るい性格で仲良くなるとちょっとうるさいなな。



「おはよう、桃ちゃん」


「舞花おはよう」



2番目に挨拶してくれるのは超絶美少女で大人しい舞花。


2人はいわゆる幼馴染だそうで、登下校は2人でしているみたい。




「あ、せいおはよう」


私は普段朝はスマホを見ている。
だから他の人たちの事はよく知らないけどななの声でもう一人の幼馴染、星太君が登校してくる時間帯はなんとなくわかってきた。




「おはよう、せい君」


チラッと3人の方を見ると、顔を赤くして挨拶している舞花が見えた。



「おはよう、舞花」



それに優しく笑って挨拶を返す星太君も見える。





「わー!本当にかっこいい〜!」


いきなりそんな声が聞こえてドキッとして廊下を見ると、2人の女の子がコソコソと中を覗いていた。


「相澤君と一緒にいるあの可愛い子って幼馴染の新田さんでしょ?うわ〜、めっちゃお似合いだな〜」



またかよ…。

はぁ、とうんざりして私は小さくため息をついた。



< 67 / 161 >

この作品をシェア

pagetop